RESCHEDULED

デリーで1泊後、ブッダが悟りを開いたとされるガヤーへ向かう。市内の観光案内所で寝台列車(シャダブディ・エクスプレス)のチケットを手配して、ニューデリー駅へ。



駅には出発の1時間ほど前に着いた、飲み物とスナック菓子も買って、準備は万端だ。パタパタ式の案内板を見ると、あれ? 乗るはずの列車が「RESCHEDULED」になっている。インドなので、この案内板が壊れている可能性もある。念のため外国人向けカウンターで尋ねると、12時間遅れらしい。



仕方なく市街地に戻り、時間をつぶした。映画館でやっていた「Hello Darling」というボリウッド(ムンバイ)映画は、パワハラ上司に若手の女性社員3人組が仕返しをする、というラブコメ。お決まりの「みんなで踊るシーン」があり、ああ自分は今インドにいるんだ、と改めて実感が沸く。1本見終えたが、入れ替え制ではなく、そのまま別の映画が始まったので、飲み物を買い直して、続けて見ることにした。エアコンも聴いていて、快適な時間を過ごすことができた。




・・・と思いきや、隣の座席に、若いインド人の男が座ってきた。「日本人かい」というようなことを英語で聞かれ、適当にあしらっていると、ウットリとした目つきで「You are friend」と手をつながれた。「どこまでエスカレートするのだろうか」と半分面白がっていたが、二の腕の辺りを触られるなど、次第に気持ち悪くなってきたので「トイレに行かせて」と言ってそのまま退席した。

夜の市内移動は危なそうだったので、夕方からはニューデリー駅のベンチでひたすら列車を待つことに。駅構内のアナウンス音が、なぜか1990年代のWindowsの終了音(ジャジャーン)だった。

蒸し暑さと眠さと野良犬と、時折話しかけてくるインド人へのストレスで意識がもうろうとする中、駅のベンチでヨーロッパ人のバックパッカーに話しかけられる。「ガヤー行きの列車を待っているのか?」「一緒に待とう」「なあ、本当に来るんだろうか?」というような話をした。聞くと、瞑想のために訪れたブルガリア人らしい。いや、現地に行かなくても瞑想の時間はすでに十分ある。

深夜1時すぎに列車がホームに入線。「清掃作業があるからまだ乗るんじゃない」のようなことを乗務員に言われたが、疲れが限界なので「うるせえ」と日本語で言い返し、強硬に乗ってしまった。ワキガ臭のする寝台ベッド(1等)でうたたねしていると、いつの間にか発車していた。

Where the hell is Taro?

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Taro

1989年生まれ。在京メディアで近畿→北関東→東京で記者。転職して現在は別業界に。フットワークは軽いほうで、休日はカメラを携えて旅に出ます。海外は20カ国以上。屋台で怪しいもの食べてたまにお腹壊したりします。最近ペンを握っていないのでボケ防止に書きます。コンテンツと現在の所属等は関係ないです。