元祖ディズニーランド

2015年は、米カリフォルニア州・アナハイムのディズニーランドが開園してから60年の節目(ダイヤモンドセレブレーション)ということで、当時のパートナーと訪れた。

60年前に初めて作られ、その後、フロリダやパリ、東京とコピーされていった(それぞれがコンセプトを持っており施設も異なるのでコピーという表現はファンに言わせると正しくないらしいけど)ある意味「元祖」のディズニーランドに一度行ってみたい気持ちがあった。

園内で夜に開かれる「Disneyland Forever」というショーが開園60周年を記念していて、これまでディズニーランドがどんな道を歩んできたのか分かる構成になっていた。特に冒頭のナレーションが文学的で印象に残った。

"Just imagine. If you were standing right here over 60 years ago, you’d be standing in the middle of orange grove. One visionary man stood right where you are now, but instead of orange trees, he envisioned a Magic Kingdom. This man’s name was Walt Disney, and his dream would be called Disneyland"

(想像してください。もしもあなたが今この場所に、60年前立っていたら、ここはみかん畑の中心。一人の夢想家が、あなたが今いる場所に立っていました。しかし彼には、ここはみかん畑ではなく魔法の王国に見えていました。彼の名はウォルト・ディズニー。そして彼の夢はこう呼ばれたのです、そう、ディズニーランドと)

さらに、創設者のウォルト・ディズニーの肉声が流れる。

"It’s been said that as long as there’s imagination left in the world, Disneyland will never be complete"

(イマジネーションがこの世にある限り、ディズニーランドは永遠に完成しないのです)

ウォルトディズニーの言う、イマジネーションというのは何なのだろう。そのヒントを教えてくれる場所が、世界中でディズニーランドでここにだけある。開園にまつわる資料等を展示している資料館だ。ここを訪れただけでも来た意味があった。構想時のイラストから、1955年の開園当時の模型まで、すべてそのまま残してあるのだ。

ウォルト氏というのは、自分の頭の中でひらめいたら、誰もコントロールできないぐらい突っ走る人だったようで、「聞いてくれ、誰も見たことがない遊園地を作るんだ」と言い始めたら、アニメスタジオのメンバーを集めて、勝手にプロジェクトを始めてしまう。周囲にいた人が「分かった!落ち着け!イラストにするから!」という感じでまとまっていったようだ。

この、ひらめいたことに忠実で、突っ走っていく姿は、どれぐらい魅力的に映ったんでしょう。アニメスタジオにいた部下たちからすれば、「また始まった」「今度は何をやるんだ」というようなものだったんだろうか。いずれにしても、このプロセス自体が、彼のイマジネーションを象徴しているし、アメリカンドリームというものでもあるんだろう。

Where the hell is Taro?

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Taro

1989年生まれ。在京メディアで近畿→北関東→東京で記者。転職して現在は別業界に。フットワークは軽いほうで、休日はカメラを携えて旅に出ます。海外は20カ国以上。屋台で怪しいもの食べてたまにお腹壊したりします。最近ペンを握っていないのでボケ防止に書きます。コンテンツと現在の所属等は関係ないです。