「ブリッジ・オブ・スパイ」の橋
【出典】http://berlinmap360.com/carte/pdf/en/berlin-train-map.pdf
ドイツ4日目は、ポツダムへ。ベルリン中央駅(Berlin HBF)からSバーン1号線で30分ほど。距離的な感覚だと、東海道線で東京から川崎辺りに行くようなイメージか。ポツダム駅(Potsdam HBF)は、市街地から少し離れたところにあり、ここでトラムに乗り換えた。乗り方は基本的にSバーンと変わらず、車内の自販機でキップを買うようになっていた。
ドイツ4日目は、ポツダムへ。ベルリン中央駅(Berlin HBF)からSバーン1号線で30分ほど。距離的な感覚だと、東海道線で東京から川崎辺りに行くようなイメージか。ポツダム駅(Potsdam HBF)は、市街地から少し離れたところにあり、ここでトラムに乗り換えた。乗り方は基本的にSバーンと変わらず、車内の自販機でキップを買うようになっていた。
多くの日本人観光客はこのまま世界遺産のサンスーシ宮殿を見に行くのだろうが、自分が一番見たかったのは、2015年の米映画「ブリッジ・オブ・スパイ」(スピルバーグ監督)に登場したグリーニッケ橋。
http://www.foxmovies-jp.com/bridgeofspy/
U-2撃墜事件でソ連の捕虜になったアメリカ人パイロットを救うために、アメリカ人弁護士(トム・ハンクス)が、先に米国に捕らわれていたロシア人スパイとの交換のため、ベルリンに赴いてソ連、東ドイツと交渉していく、実話ベースの物語。タイトルの「ブリッジ」というのは、東西国境線上にあり、スパイ交換の舞台になったこの橋のこと。
トラム93号線の終着駅から徒歩10分ほどで見えてきた。まずは橋の手前の看板。Google翻訳によると「Germany and Europe were divided at 6 pm on 10 November 1989.」。ここは、ドイツが分断されていた場所というだけでなく、欧州全体が分断されていた象徴的な場所なんですよ、という説明文だった。
さらに進むと、あった。この橋の手前側は東ドイツ(ポツダム)、奥側は西ドイツ(西ベルリン)だった。両端に、それぞれ米・西独、ソ・東独の国旗とともに検問所が置かれていた。まずは、東側で捕えられた西側の人間のような気持ちで、この橋を西向きに渡った。
橋の上にある、東西の境界線。映画では、スパイ交換の直前、ソ連側のスパイが、ハンクス演じるアメリカ人弁護士に「私は忠誠を誓ったが…」と話し始める。帰国後にどういう扱いを受けるか、この段階ではまだ分からない。英雄として迎えてくれるのか、米側に機密を漏らしたと疑われるのか。その不安を映画では「同胞は、私を抱擁するだろうか、車の後部座席に座らせるだけだろうか」という台詞で表現している。
ベルリン側(西側)にはパネルが置かれていて、1989年の東西移動自由化(ベルリンの壁崩壊)時に、多くの東側市民が国民車トラバントに乗って、この橋を渡ってきたことが紹介されていた。
そして今度は、西側に捕えられた東側のスパイのような気持ちになって、東向きに橋を渡って戻る。映画では、こちら側からアメリカ人弁護士が、同胞に抱擁されないまま車の後部座席に乗せられるソ連側スパイを心配そうに見つめる描写がある。
興味がある人がいたら、映画の予告編もどうぞ。
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